自民党の憲法改正実現本部最高顧問は統一教会の元顧問弁護士である【適菜収】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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自民党の憲法改正実現本部最高顧問は統一教会の元顧問弁護士である【適菜収】

【隔週連載】だから何度も言ったのに 第59回

 

■勝共連合の改憲案と自民党の改憲草案が酷似

 

 文部科学相の盛山正仁が統一教会とつながっていた件。盛山は2021年の衆院選で関連団体から支援を受けていたが、その際「政策協定」を結んでいた。自民党の統一教会汚染は止まるところを知らない。朝日新聞は推薦確認書の写真を入手。この推薦確認書には《憲法を改正し、安全保障体制を強化する》などと統一教会の政策が並んでいる。

    *

 自民党の憲法改正実現本部最高顧問は、統一教会の元顧問弁護士である。勝共連合の改憲案と自民党の改憲草案が、なぜ酷似しているのか? 日本人はきちんと考えたほうがいい。

    *

 この統一教会の元顧問弁護士と共著を出しているのが瑠麗である。統一教会による金銭被害者について「あるいはそれを競馬でスったって同じじゃないですか」などと、あさっての方向からの統一教会擁護を連発し、ネット上では「お壺ね様」「壺サーの姫」といった愛称で親しまれた瑠麗だが、暖かくなってきておとなしくしていられないのか、ほとぼりが冷めたとでも思っているのか、また意味不明の文章を連投しはじめた。

    *

 昨年1118日に和歌山市で開かれた「青年局近畿ブロック会議」に党本部青年局の国会議員や近畿24県の若手地方議員、党関係者など約50人が参加。その懇親会には複数の女性ダンサーが招かれていた。ダンサーは露出の多い衣装をまとい、参加者の一部は、ダンサーの体を触ったり、口移しでチップを渡していた。

    *

 当然大問題になったが、瑠麗は「私の出番が来た!」と思ったのか《産経新聞は、表のイベントでダンサー呼ぶな、よそでやれと公私で線引きをしそうなイメージがあります。しかし、自民党というのは元々地元のお兄さんたちで出来上がっている組織だから、憲法改正で盛り上がるよりこっちに流れますよね。それをみてみんな当然怒るわけで》と投稿。

 意味不明。

 相当危ない領域に入ってきているようだ。

    * 

 ついでに以前つくった替え歌を貼っておきます。森昌子風に歌ってください。

〽ヒュ瑠麗ー

 ヒュ瑠麗ララ

 ききわけのない女です

    *

 35日、日本維新の会は医療制度改革に関する提言を発表。 社会保障費の財源を確保するため、高齢者の医療費の窓口負担を原則3割にすべきだと提起した。 これに飛びついたのも瑠麗。

《維新が掲げる高齢者の医療費3割負担は、このままでは破綻が懸念される社会保障のなかでできる改革として最も筋が良い。フローの所得が低い高齢者は、高額療養費の限度という恩恵を受けられる。もちろん、生活費の計画には影響が出るかもしれない。結果的に何が起こるか。子の相続額は多少減るだろう》

    *

 春ですね。

 

文:適菜収

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日本をダメにした 新B層の研究

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  • 目次

はじめに−−「B層」とは何か?

✳︎

第一章 内田樹と『日本辺境論』

辺境と偏狭

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

B層グルメと某評論家

B層という言葉が出てきた経緯

なぜ日本はこんなことになってしまったのか

ルース・ベネディクトの『菊と刀』

安倍晋三の行動原理

学問のブレイクスルー

マイケル・ポランニーと暗黙知

百人一首を暗記する意味

「型」を知るということの贅沢

 ✳︎

第二章 自立を拒絶する人たち

白井聡の『永続敗戦論』

終戦記念日という欺瞞

冗談は櫻井よしこさん

「サヨク」と「保守」の自己欺瞞

「主権の欲求不満」の解消

 ✳︎

第三章 「正義」を笠に着る人たち

ウクライナ首都の名称変更は「正義」なのか?

「人間は見たいものしか見ない」

社会的リンチというB層の「正義」

人種問題における「正義」の暴走

「ルッキズム」批判は「正義」なのか?

言葉狩りは「正義」なのか?

若年層に選挙権を与えるのは「正義」なのか?

山本太郎と「正義感」について

 ✳︎

第四章 陰謀論に走る人たち 

「無知の知」と「無恥の恥」

不道徳としか言えない果物屋

「維新に殺される」

新型コロナは「バカ発見器」でもあった

ひっくり返って駄々をこねる老人たち

Yahoo!ニュースのコメント欄

知識はあるけど教養がないバカ

デマは言論の自由にあらず

社会の変化は元には戻らない

99%の人が知らない話

✳︎ 

第五章 無責任な人たち

安倍の次は維新に騙されるB層

メディアの劣化が止まらない

大阪都構想のデマと事実隠蔽

総選挙で湧いてきたB層

✳︎ 

第六章 恥知らずな人たち

飼い犬の遠吠え

安倍晋三の本質を映し出す一枚

ツッコミ待ち政治家だらけの国

日本の崩壊に気づいていないB層

日本最大の権力者は「改革バカ」

「ジューシー」発言は外部の拒絶

悪意なく嘘を重ねる人々

カルト化した自民党広報本部

百田尚樹の「歴史改ざんファンタジー」

日本人は悪に屈したネトウヨ用語を使い騒ぎ出した元首相

✳︎ 

おわりに−−人間は過去を忘れ野蛮は繰り返される

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オススメ記事

適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

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